デジタルトランスフォーメーションで有機栽培をグローバルに展開します
社長挨拶

 元来の農業は焼き畑による草木灰から始まり、刈枝葉、糞尿、干鰯、油粕、石灰等を利用した有機農業でしたが、20世紀以降急速に化成肥料や農薬が使用されるようになりました。その即効性等に依り労働対価としての生産性は向上しましたが、近年、環境汚染や人体への影響の問題が問われるようになり、世界は再び有機農業へとシフトしています。かつての農業大国日本には、誇るべき農業技術がありますが、農業従事者の高齢化、後継者不足、認定手続きの猥雑さ等々の問題も有り、2006年に「有機農業推進法」が施行されても、有機農業割合は僅か0.2%にとどまっています。

 一方ベトナムは、「農業部門は成長を維持し、持続可能な発展に向けての農業構造の再構築を進め、製品の付加価値を向上させる。」という目標を設定し、2030年までに世界の農業生産・加工トップ10入りを目指しています。メコンデルタの気候や土壌は有機栽培に適している上に、ベトナム戦争中に散布された枯葉剤の被害を経験している為、農薬や除草剤を毛嫌いする人も多く、有機栽培が浸透し易い環境と言え、2019年現在の有機農業割合は2.2%です。

 有機農業は、土壌の微生物を活かす農業です。その見えない微生物群の様相を、有機肥料や有機農薬を使用することによって栽培作物に合わせて変えていく技術を、デジタル化して世界に広めたいと考え、有機栽培アプリ「Agrich」を開発しました。有機栽培の指導、有機資材の購入、有機作物の販売がICTで完結するシステムです。多くの農家が利用すればするほどデータが蓄積され、その分析により個別指導が出来る様になります。

 まずは、ベトナム、ビンフォック省で始めます。ベトナムはカシューナッツ・コショー共に生産量世界第1位、中でもビンフォック省は同国最大の産地として知られ、持続可能なカシューナッツ栽培を支援しています。しかし、農家はまだまだ裕福とは言えません。有機栽培で農作物に付加価値を与え、フェアトレードで金銭的な豊かさを提供すると共に、実際にその農作物を口にする日本の消費者と繋がる喜びを感じて貰いたいと考えています。同時に日本の消費者には、味の豊かさはもちろん、生産者や栽培過程を知る事により安全、安心を実感して頂きたいと考えています。

 「デジタルだけれども人肌が伝わる」 そんな事業に育つことを願っています。

会社概要

社名

株式会社アグリッチ / Agrich Co.,Ltd.

所在地

広島県広島市西区古江西町32-9

代表取締役 

澁谷 紀子

資本金

300万円

設立

2021年1月22日

事業内容

1.貿易業務
2.I C T関連業務
3.農業
4.肥料製造・販売
5.食品販売
6.農機具販売